白川 昌生 / YOSHIO SHIRAKAWA

赤城山龍神体 (あかぎやまりゅうじんたい)

本作は白川が2009年より制作している「前橋妄想シリーズ」という、前橋在住の白川が地域での現在、歴史、記憶を取り上げ、作品として社会にもう一度送り出すという手法を用い、地域の活性化を考えたシリーズの1作品です。同シリーズ作品の中にも多く見られるユニークな図像は、錬金術の図像をモチーフにし、本作も赤城山の風景と重ね構成されています。赤城山には太古から龍神伝説があり、そのエピソードと共に人々は生活し文化を育んできました。賢者を市民としてとらえ、賢者の石は新しい生き方や生活を象徴し、前橋が新しい形で元気になっていくための力やきっかけとして現されています。本作品は日本の中でも早くから地域との関係性を作品化してきた白川による、白井屋ホテルとそこに新たに出店するブルーボトルコーヒーへのエールと言えるのではないでしょうか。

 

 

白川 昌生 / YOSHIO SHIRAKAWA

1948年福岡県生まれ。1970年に渡欧、ストラスブール大学文学部哲学科にて哲学を専攻。1972年ストラスブール州立美術学校入学。1974年、パリ国立美術学校入学、1981年、国立デュッセルドルフ美術大学を卒業。デュッセルドルフ時代にヨーゼフ・ボイスの「社会彫刻」の思想に強く影響を受ける。1983年に帰国、群馬に拠点を構える。自らの住む場所をテーマに作品制作に取り組む。また、美術家としての制作活動のほかに、精力的に執筆活動も行っている。

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