Staff Interview : 好きな仕事を、自分らしく続ける

目次

自分のペースで、プロとして輝く。

霜触さとみさん(SHIROIYA the PATISSERIE パティシエアルバイト/2023年9月中途入社)

Q1:入社した理由・きっかけを教えてください

A:前職では、軽井沢のリゾートホテル「ブレストンコート」で約10年間、ウェディングを中心にパティシエとして働いていました。結婚と出産を経て環境が変わり、次の職場を探すことになったとき、やはり「これまでの経験を活かせる場所で働きたい」と思いました。個人店よりも、ホテルのようにチームで動く環境のほうが自分には合っていると感じていたので、白井屋ホテルのパティスリーを見つけたときに「ここなら」と思い応募しました。家からも近く、家庭と両立しながら自分の得意分野で力を発揮できることが魅力でした。

 

 

Q:現在の仕事内容とチームの雰囲気はどうですか

 

A:現在は、ホテルのパティスリーで焼き菓子やケーキ、アフタヌーンティーなどの製造を担当しています。パティスリーのチームは、若いメンバーが多い職場です。経験や知識がまだ浅いスタッフもいますが、だからこそ「ここはこうしたらいいよ」と声をかけ合える、言い合える空気感があります。お互いに助け合いながら仕事をしていて、「ああ、いいチームだな」と感じることが多いです。私自身、教えることが好きなのだと思います。前職のウェディングの現場でも、後輩が増えていく中で自然と“教える立場”になることが多くなりました。その経験を通じて、人に伝えることの面白さを知ったように思います。今の職場でも、若いスタッフに技術や考え方を伝える場面が多く、「自分の経験が誰かの役に立っている」と感じられる瞬間が、何よりのやりがいです。

 

 

 

Q:印象に残る出来事はありますか

 

A:一時期、製造スタッフが少なく、4人で大量の仕込みをこなさなければならない時期がありました。ちょうど「焼きまんじゅうフィナンシェ」がテレビで紹介されたことをきっかけに話題になり、生産が追いつかないほどの忙しさに見舞われました。今までのキャリアの中でも、あんなに慌ただしい現場は初めてでした。大変な時期ではありましたが、だからこそ“自分たちの手で作り続けること”の意味を深く実感しました。大量生産ではなく、ひとつひとつ丁寧に作る。その積み重ねがゲストの笑顔につながる。ホテルという組織に属しながらも、個人店のように一からすべてを作り上げる、その姿勢こそ、白井屋ホテルのパティスリーの原点だと思います。

 

 

Q:仕事をするうえで一番大切にしていることを教えてください

 

A:パティスリーは限られた空間の中で、4〜5人ほどの少人数で動くチームです。それぞれが違う仕込みをしているので、「今この人は何をしているか」「何を必要としているか」を感じ取ることを大切にしています。私はもともと人間観察が好きなので、「あ、この子ちょっと迷っているのかな」「様子がいつもと違うな」といった小さな変化にも気付いて、対応していきたいと心掛けています。気づいたらすぐに声をかけたり、フォローに入ったり。そうやってお互いを支え合えると、チーム全体の流れがぐっと良くなります。みんなの動きがピタッと噛み合って、「今日の仕込み、すごくスムーズに進んだね」と感じる瞬間は、本当に気持ちがよくて。それが、自分の作業に集中しているだけでは得られない、チームで働く楽しさだと思います。

 

Q:働きやすさとワークライフバランスはいかがですか

 

A:現在は朝7時から勤務しているのですが、子どもの行事や、急に熱を出してしまった時なども、「大丈夫ですよ」と心よく対応してもらえるので、働きやすい環境だなと思います。同じように子育てをしながら働くスタッフも多く、お互いに助け合いながら無理なく仕事ができています。家庭のことも大切にしながら、自分の好きな仕事を続けられているのは、とてもありがたいです。

 

 

Q:好きなこと・得意なことを教えてください

 

A:お菓子そのものも好きですが、特に好きなのは細工や飾りのような細かい作業です。クリームを絞ったり、デコレーションしたり、細かなバランスを考えながら形を整えていく時間がとても好きです。コンクールに出品したこともありますし、店頭用にクリスマスのヘクセンハウスを作って飾ってもらったこともありました。ああいう“ちまちました作業”が本当に好きです。集中していると時間を忘れてしまうくらい。繊細な作業の積み重ねが、パティスリー全体の仕上がりを支えていると感じています。そういうところに、自分らしさを出していけたらと思っています。

 

Q:パティシエを志したきっかけを教えて下さい

A:きっかけは小学生の頃。料理人を目指していた兄の文化祭に行き、そこで見たパティシエの方が作るケーキに心を奪われました。「私もこれをやりたい」と思ったその瞬間から、ずっとこの道を歩いています。専門学校を卒業後、フランスにも留学し、以来パティシエとして仕事を続けてきました。同級生の多くは別の道に進んでいく中で、自分は気づけばもう10年以上この仕事をしてきました。それだけ長く続けてこられたのは、やっぱりこの仕事が好きだからだと思います。子どもの頃の夢を今も形にできていることが、何より嬉しいです。

——————好きなことを、無理なく続けていける、白井屋ホテルのパティスリーはそんな職場だと思います。